【悲報】ワイ、ガチで飛び上がり自殺中・・・
この世に未練はない。暇やから今日も飛び上がるで
ほな……
引用元: http://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1513114207/
今約300m付近、東京タワーが目の高さにあるわ。
ちなみに今ワイらが住んどる高度0kmから11kmまでを対流圏と言う。
対流圏の中でも摩擦の抵抗を受ける高度0kmから1kmまでを大気境界層、
高度1kmから11kmまでを自由大気と呼ぶんやで。
なぜ”対流”圏かというと、その名前の通りこの領域では対流活動(風が吹きまくること)が起こるからや。
台風、低気圧、ジェット気流などワイらの生活に直結する気象現象のほとんどはこの領域で起こっとるんやで。
3000m付近まで来たわ、富士山に雲がかかっとるのが見えるンゴ……
対流圏では高度が1km上がるごとに気温が約6.5℃下がることで知られとるんやけど、それはあくまで相対湿度が100%の時の話や。
相対湿度100%以下の領域において気温が下がる割合は乾燥断熱減率と呼ばれるもので決定するんや。
だいたい1kmの上昇で10℃くらい下がるで。
逆に相対湿度100%以上の領域では、気温の低下によって余分な水分が凍るエネルギー(潜熱)が生じるから、
乾燥断熱現率よりも気温の低下は少なくなるんや。
これを湿潤断熱減率といい、1kmの上昇で6から7℃くらい下がるんやな。
これによる有名な現象としてフェーン現象があるで。
なんj民も中学か高校の授業で聞いたことくらいはあるんちゃうやろうか。
仮に相対湿度100%、気温20℃の空気が2000mの山を上ったとする。
気温は湿潤断熱減率で下がるから、頂上に上ったときの気温は13℃(=2km×6.5℃/km)下がって7℃になる。
その山の頂上で雨が降って相対湿度が100%以下になったとしよう。
山を降りる空気は乾燥断熱減率で気温が変化するから、地表まで降りた空気は20℃(=2km×10℃/km)気温が上がり27℃になる。
この一山越えると気温が変わる現象をフェーン現象と言うんや。
似たようなんでドライフェーンという現象もあるから注意やで。
3行目1kmごとやなくて100mごとやで
100mごとに6.5℃やったら富士山の山頂は-180℃とかになるぞ
100mごとなら0.65℃な
見間違えとったわすまんな
ええんやで
実際最近の教科書は100mごとに0.6℃で書かれること多いしな
高度10kmまで来たわ、なんかめっちゃ寒くなってきたンゴ……
ついに対流圏上層部まで来たで。ここまで来ると気温は-50℃を下回るんや。
1976年の米国標準大気モデルによると高度10kmでの気温は-50℃、気圧は200hPa、空気の密度は地表の半分以下にまでなるんや。
ちなみに対流圏とその上の成層圏の境界は対流圏界面というんやで。
今15kmくらい、気温はさっきから全然変わらんわ……
対流圏を抜けて成層圏に来たで。
成層圏は高度11km~50kmの領域で、対流圏とは反対に高度の上昇とともに気温も上昇する領域や。
成層圏が発見されたんは1902年のことで、それまでは高度の地球は上に行くほど気温が下がり続けると信じられとったんやな。
ちなみに今ワイがおる11km~20kmくらいは気温の上昇はほぼなく-50℃くらいで一定やで。
なぜ成層圏と呼ぶかというと、気温が高度とともに増加している大気層は安定で、その層では混合が起こりにくい、つまり成層状態にあるからや。
今25kmくらい、ちょっと暖かくなってきた気がするンゴ……
なぜ成層圏では高度とともに気温が上昇するかというと、ずばりオゾン層のおかげや。
難しい話になるんやけど、オゾン層で具体的に何が起こっとるかというと
まず酸素分子(02)に紫外線0.24μm以下の光が当たることで2つの酸素原子(O)に分裂するんや
O2 + 光 → 2O
つぎに酸素原子(O)と酸素分子(O2)が第3の分子(M:Mはなんでもよい。0を弾き飛ばせるものなので普通は02かN2)の働きによって衝突することでオゾン(O3)ができるんやな。
0 + 02 + M → O3 + M
そのため02やMは成層圏下層ほど多く、Oは成層圏上層ほど多い。
この両者の兼ね合いで衝突のチャンスが最大になる高度は、ワイが今おる25kmと言われとるんや。
あと暖かくなって来た言うても今-40℃くらいやで。
今高度50kmくらい、だいぶ暖かくなって来たで!
高度50kmは成層圏界面と呼ばれとって、成層圏と中間圏のちょうど間くらいや。
さっき高度25kmでオゾン密度が最大になるって言うたけど、加熱率の関係で温度が最大になるんはこの50km付近なんや。
ちな成層圏では高度50kmが一番温度が高い領域なんやで。
現在の温度は-3℃くらいや。
はえ~、あったかい
わいの地元の現在気温よりあったかいやんけ
勉強になるわ
高度60kmくらい、なんかだんだん寒くなって来たンゴ……
高度50km~80kmまでを中間圏言うんや。
この層では対流圏と同じく高度が上がるにつれ気温は下がるんや。
どれくらい下がるかというと中間圏上層部では-100℃を下回るで。
ここまでくるともう酸素分子はほぼないから成層圏みたいに暖かくなる現象は起きんのやな。
中間圏と熱圏を合わせて電離層と呼ぶこともあるで。
高度110kmくらい、なんかホンマにポカポカして来たンゴ!
中間圏より上の領域を熱圏と言うんや。
熱圏はたしか高度500kmくらいまでやったと思う。
このへんやと空気の温度が地上とほぼ同じくらいやったはずや。
違うかもしれん、ぶっちゃけ成層圏より上とかあんま覚えてない。
なぜ熱圏と呼ぶかというと名前の通り高温な領域やからや。
これは波長が0.1μm以下の紫外線を熱圏にある窒素や酸素が吸収するかららしい。詳しいことは知らん。
やっと高度500kmくらいまで来たやで!
現在の気温:1000℃
でも空気の密度は地表面の10億分の1くらいやから、気温が高いと言っても皮膚に衝突する分子や原子の数は少ないから、あんまり熱いとは感じんで。
あと熱圏の気温は太陽の黒点の数にかなり左右されるから飛び上がる時は注意してクレメンス。
黒点が少ない時期で500℃、黒点が多い時期やと2000℃まで上がるらしい。
これマジ?気を付けるンゴ
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さらに上まで来てしもうた……
熱圏の上には外気圏があるんや。
熱圏との境界は厳密には定義されてへんけど、ふつうは500kmくらいやな。
ここまで来ると空気分子はほぼ存在してなくて、ものすごい速さで運動しとるや。
中には速すぎて宇宙空間に脱出する分子もあるんやで。なんj民みたいなはみ出しものやな。
ちなみに宇宙空間に脱出するのに必要な脱出速度(V)は以下の式で表されるで。
V = { ( 2GM ) / ( R + h ) } ^ (1/2)
V:脱出速度 G:万有引力定数 M:地球の質量 R:地球の半径 h:高度
これを元に高度500kmの空気分子が宇宙空間に脱出する速度を計算すると
1秒間で約11km移動する速度が必要になるらしい。
今のワイなら余裕で脱出できそうやわ。ほな、また……
アカン、このままやと隕石が原因で死んでしまう!そんなん嫌や!
ワイは普通に死にたいんや!
クッソ!ワイが今手にしてるこの「一般気象学 (著:小倉義光、1984)」を隕石に投げつけたる!!!
草
サンキュー一般気象学
次に目が覚めたとき、ワイは広い草原の真ん中に横たわっていた。
ワイは一体どうなったんだろうか。ここはもしかすると天国だろうか。
そんなことを考えていると、空から白い雪のようなものがヒラヒラと舞い降りてきた。
「これは……」
その1枚を手に取ったとき、ワイの背筋に言いようのない戦慄が走った。
『一般気象学』
雪だとおもったその紙切れにはそう書かれていたのだ。
咄嗟に投げつけたこの本は隕石にぶつかりワイの命を救ってくれたらしい。
通常なら本が隕石を止めるなんてことは起こるはずがない。
しかしこの一般気象学は、多くの日本の気象学者達が愛用するバイブル的な教本なのだ。
多くの気象学者達の思いとそれが織りなす歴史がワイの命を救ってくれたのだろう。
ありがとう一般気象学。ワイは強く生きようと誓った。
Fin
どう読んでも死んでるよな
小倉義光(1984) 「一般気象学」 東京大学出版会
はぇ~ワイも買うわサンガツ
はよ届かんかな~
起床したばかりだけに気象…なんつてw
もう二度と目覚めるな
勉強になるわ
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